【ヘブバン01】専用端末を用意して切なさ爆発スマホゲー『ヘブンバーンズレッド』をはじめた

スマホの占有時間が長いゲームが苦手である。1回のプレイが長かったり、日課が多いゲームはあんまりやりたくない。
気軽につけたり消したりできるくらいのスマホゲーじゃないと、「遊んでいる間はスマホが使えない」という恐怖感に耐えられず、すぐ辞めてしまうのだ。
スマホ依存症かよ。

昨日配信されたスマホゲー、Wright Flyer Studios ×Keyが贈るドラマチックRPG『ヘブンバーンズレッド』。これなんかはめちゃくちゃにスマホ占有時間が長そうである。どういうゲームかというと、キュートな女の子たちが”キャンサー”とかいうやべえやつに侵略されつつある状況の中、武器をとり戦うRPGらしいのだが……。スマホゲーのシナリオとかほとんどすっ飛ばすプレイヤーも少なくないこのご時世に、広告とかでシナリオの濃さや、切なさがたまらんのですよみたいな要素を前面に押し出している。そのうえフィールド上を操作しているキャラクターが移動するシーンや、なんか演出にやたら気合の入ったバトルシステムをPVの時点でもりもり見せてくる。

f:id:asabayume:20220212011907j:plain

普通ならこの「重さ」の時点で、おれの場合は、「うわー、近寄らんとこ」となるのだが、本作のシナリオライター麻枝准さんというだけで、「なんとしても遊ぶしかない」という気分になる。

そう、おれはKeyが好きであり、麻枝准さんのシナリオのファンなのだ。

懐古厨と言われようととにかく『CLANNAD』が好きである。
その他の作品の中にもグッズ集めに狂ったものがいくつかある。あまりにもKeyブランドが好きすぎて、オールアバウトビジュアルアーツなんていう本を企画したことがある。表紙が『CLANNAD』の渚と、『キサラギGOLD☆STAR』の遠藤沙弥ちゃん。最高だろう。

さすがに年を取り、Key作品だったらなんでも好きというわけではなくなってきたけれど、Key作品、麻枝作品はほぼすべて一度は手に取ってプレイしたり、読んだりしている。『ヘブンバーンズレッド』も、どんなゲームか把握できるくらいには、本作を遊びこんでみようと思う。

f:id:asabayume:20220212013033p:plain

そんなわけで、スマホ占有による恐怖を避けるべく、今回は、このゲーム専用の端末(Google Pixel 6 Pro)と専用イヤホンを用意してプレイを進めることにした。これでいつ電話がかかってきても怖くない。(Google Pixel 6 Proでのプレイ自体は頗る快適なのだが、スクショや動画を保存した際に画面の左端に黒い帯が入ってしまうのが残念だが、編集するのも面倒なのでこのブログではこのまま押し通す。)

今回買ってみたイヤホンは、ANIMAのANW01。正直森倉円さんのパッケージ絵だけで決めたが、これがなかなか使いやすくて良い。価格もリーズナブルなのでおすすめです。

f:id:asabayume:20220212011946j:plain

と、気合を入れて数時間プレイしてみたところ、最初のほうはとにかくストーリーに関わるイベントが多く、良くも悪くも端末から目を離せない。予想していた通り、このゲームはシナリオとかイベントビジュアルにめちゃくちゃな力を入れており、「家庭用で出せばよかったのでは……」みたいな感想すら湧いてくる。一時期、「ソシャゲもシナリオに力をいれるべき」みたいなクリエイティブ論があり、それは今でも続いているのだが、そのうえで「テンポよく気軽にシナリオを読める」という流れもあるような気がする。本作は、こうした流れに逆行した勇敢な作品である。細かい日常パートのようなものがとにかくリッチに描かれている。これが長所となればいいが、弱点になる場合もあるだろう。

最初のほうはバトルも合間合間に入るだけなので、確かに美しく描きこまれたグラフィックやシナリオが刺さらない人には退屈な作品と取られかねない。

実際、おれの友人たちも、「なんか合わないな」というようなことを言って辞めていった人もいる。その人たちに「わかってないなあ」なんて言うつもりもなく、好みかどうかの問題だから引き留めるつもりもないんだけど、遊んでみると「よくできたゲーム」であることは確かにわかる。

f:id:asabayume:20220212013113j:plain

このゲームの面白さのようなものを理解しはじめたのは、思い始めたのは3時間くらいを過ぎたくらいのことだ。シナリオとグラフィックだけでなく、RPGとして遊ばせるシステムも節々に作りこみを感じはじめた。いろいろなゲームシステムが姿を見せ始め、ソシャゲっぽくバトルの頻度が増えてきた頃、このゲームの遊び方のルーティンが見えてくる。ここまでくると、育成のポイントやガチャで欲しいキャラなどが薄々わかってきて、ゲームシステムの全体像が見えてくる。


現在のプレイ時間は7時間くらい。
結構ハマってきているのを感じる。

f:id:asabayume:20220212011847j:plain

ソシャゲということで、シナリオが完結しないままサービスが終了してしまうという不穏なリスクはあるけれど、2章まで遊んだ限りでは、ヤマ場はしっかり用意されていた。keyが関わるだけあって、切ない、また今風によく使われる言葉で雑に感想を語るのなら、全体を通して”エモい”表現の漂うゲームだ。キャラクターデザインとかもべらぼうに良い。


おれの場合は、ガチャの最高レアの確率は3%というところに、課金疲れしなければ遊び続けられそうだが……。果たしてどうなるか。