『ワーフリ』のウリのひとつに、ケモミミキャラや獣キャラを積極的に出していくというスタンスがあるが、正直おれはケモミミも獣キャラも苦手だ。これはもう二次元への目覚めを果たした頃からおれの中に刷り込まれた性質で、どう説得されようが今まで「ほぼ」揺るがず40歳まで生きてきた。ほぼと書いたのは、今までに心を許した獣キャラは一人もいないが、『タユタマ』のましろにだけは”もっていかれそうになった”からだ。『タユタマ』はな、キャラクターデザインとシナリオとボーカル曲がいいんだよ。移植版もやれ。ましろ以降、おれの心を震わせるケモミミキャラ、獣人は現れていない。『ストリートファイター』でもブランカを使うことはないし、『ウマ娘』もいまだ未プレイだ。『グランブルーファンタジー』のビカラちゃんは大好きだが、あれは”つけ耳”なのでOK。同じく『グラブル』のニーアはケモミミなのでNG。性能だけの付き合いである。
そんな俺がここ数日悩んでいたのが、『ワーフリ』のクリスマス限定キャラ・クリスマスフラフィの存在である。限定キャラという時点で、この機会を逃せば半年は復刻されない。現時点では使い道のなさそうな性能とは言われているが、後出しじゃんけんで強化されたり他のキャラとのシナジーが生まれたり、無理矢理特攻環境を作ってくるのがおれたちの『ワーフリ』なので、「引かない」というのはリスク極大の選択肢である。
しかしだなあ、引くとはいってもケモミミなんだよなあ……。
おれの趣味じゃないし、なんか今年の限定キャラは性能控えめなの多い気がするし、あとからjinkenになることもないんじゃないの……とかすげえテンションがあがらない数日を過ごしたのち、先日ついにこのキャラのためにガチャを回し始めた。
するとこのテンションの低さがゲームにシンクロしたのか250連まで回すことになってしまった。つまり最近実装された無料天井に到達するまでガチャを引かされることになったのだ。おのれサイゲームス&シテイル。
完全に無の表情で、天井でフラフィを取得。
いつか役立ってくれよな。そう思いながらアプリケーションを落とそうとしたとき。
ん????
あれ??????
うん……、もしかするとこのキャラ。
可愛いのかもしれん……。
なんかシビアな軍隊みたいなところにいて、規律に従って生きてきた彼女が、サンタとして頑張ろうとしているという設定もエモい。
認めよう。可愛い。可愛いよフラフィ。
おれはキミのことをワーフリ団の一員と認める。
おれの心にサンタクロースが到着した。
てかなんなのこの衣装。よくみるとお腹周りのデザイン破廉恥すぎますよね。
完全にアリ。サイゲとシテイルは天才。
それになんなんだよこの顔赤らめてるの。完全におれのこと好きじゃん。
40年間、おれの中で眠っていた獣性が目を覚まし、猛烈な勢いでおれを作り替えていく。世界が、まるでちがったものに見えていく。
猛スピードでストックしておいた経験値でフラフィのレベルをぐーんとあげてるとき、「あれ、このキャラ……顔赤らめてるけど、赤くなったり白くなったりしてる……。これ新しい演出か……。すごすぎるぜサイゲ&シテイル」とか思ってたら、レベルを上げるときの演出の白いもやが顔にかかってるだけだったという凄まじい勘違いがあった。これをワーフリ団のメンバーに報告したら、「ワーフリのガチャに頭焼かれてついにおかしくなったか……」という暖かい言葉をかけていただいた。
「クリスマスフラフィの立ち絵、頬の赤らみ方が変わるの凄すぎんか!?演出班天才だわ!」と思ってたら、レベルアップ演出が顔に被ってるだけだった……。
— GZL|浅葉 (@asabataiga) 2021年12月22日
ワーフリ団のメンバーから、「ワーフリのガチャに脳焼かれたか……」って哀れみの言葉をかけられてます。 pic.twitter.com/bHJOsL0Kep
おれは確かに戦陣の宴で何か大切なものを失ったのかもしれない。
でも、ワーフリの星見の町にいるやつらはおれよりもやばいと思う。
まずワーフリ界のマスコット的な役割であるライトくんなんて、こんな格好をしたフラフィを目の前にして……。
「フラフィ?どうかしたのか?」とか言い出してまるで何も起きていないかのように振舞ってる。こんな破廉恥なサンタがいるか。
フラフィは自分の格好のこと気にしていろいろと質問してくるのに、主人公であるアルクくんとヒロインのステラときたら……。
アルク「やあ、そんな事ないと思うけど?すごくいい感じだよ。」
ステラ「大丈夫です。とても、可愛いです。」
いやいやいやいや、フラフィの格好どうみても破廉恥すぎるでしょって。
おかしいのはおれではなく、このゲームの主人公たちだった!
おれがこのイカれた風紀感覚を持つキャラクターたちから、フラフィを守り抜いて見せる。
『ワールドフリッパー』から逃げるな。