友達の木下さんが水着のキャラクターを出すためにガチャガチャしていたら、700連を突破するという心温まるイベントに巻き込まれるのを目撃し、いよいよ『ワールドフリッパー』のプレイ日記を書きたくなった。
『ワールドフリッパー』とは、ゲーマーたちの間で『ワーフリ』の愛称で知られる基本無料のスマートフォンゲームで、ガチャによってキャラクターや武器を手に入れて遊ぶ作品である。基本的にはオートプレイで遊べる作品となっており、いわゆる”日課”というやつも少なめ。なんと優しいゲームなのか。雰囲気は以下のプロモを見ればなんとなくわかるはず。ここはただのゲームブログなので説明は放棄していくぜ!
驚異的なドット風グラフィックで描かれたキャラクターたちの動きは愛らしく、しかしシリアスなドラマもしっかりあり、ストーリーを追うのも楽しい。(作るのが大変なのか更新は遅いけれど……)。おれがクロスレビューをつけるなら、グラフィック10、キャラクター10、ストーリー10、サウンド10。全部満点でいい。ああ、このゲーム、サウンド超いいんで100点でもいいです。いいからメインテーマの『Ceremony』を聞け!仲間内で”パチンコ”って呼んでる『ワーフリ』だけど、おれはお前のことを愛しているんだ!ちなみに『ウマ娘』は”競馬”と呼んでいる。
筆者はめちゃくちゃなやりこみ勢というわけでもなく、全キャラコンプしています!とか、ウルトラ課金しています!というわけでもない。ガチャの結果に一喜一憂し、時には泣く泣く見逃してきたキャラクターも多数いる。サービスイン直後にピックアップされたキャラクターに絡む要素がナーフされた”ナーフリ”事件を受けて、引退しそうになったこともあった。それでもお前が一番好きなんだよ、という厄介な彼氏みたいになっているのがおれだ。
そして、だいたい筆者と同じようなプレイヤーが揃ったゲーム仲間たちと”ワーフリ部”を結成して一年くらい。このワーフリ部の仲間たちには、ガチャ煽りを日常とする人間的にやばいやつらが揃っており、毎日のように妄言珍言が登場するため、これはそろそろ記録として残しておきたいと思ったのだ。
実は『ワーフリ』について、某商業ゲームメディアで書いてはどうかと誘われたことがあった。軽い相談レベルだったが、SNSでガチャが更新されるたびに騒いでいたところ、知人のゲームメディア編集者から「ウチで『ワーフリ』の記事を書けばいいじゃん。提案してよ」というような誘いをかけてもらったのだ。しかし、この誘いは、ダメワーフリ部の存在があったから断ることにした。なぜなら、商業ゲームメディアから原稿料を1円でももらったが最後、おれの『ワーフリ』のガチャに費やしている金は経費とみなされ、ガチャでどんなレアを引こうと「おいおめえ?経費で手に入れたキャラでドヤるのやめてくれますか」とかビシッとされかねない。ガチャ代>原稿料だったとしても、全額自腹でない時点で、腹巻に雑誌を忍ばせて致命傷を避けようとする漢気なき者とみなされてしまうだろう。
ソシャゲの面白さの50パーセント以上はガチャが締めている。幸せと苦しみが同居するガチャのスリル。
これこそがソシャゲの醍醐味である。(たまに”ガチャに頼らないゲーム”を自称して、ガチャ以外のマネタイズ方法を搭載したスマホゲーが登場するが、いまいちうまくいった記憶はない。)
自分がガチャであたりをひいたとき、他人がもっていないキャラクターを手に入れたときの爽快感は凄まじい。そんなことはないという方ももちろんいるだろうが、おれのゲーム仲間たちは、いつもガチャの結果に一喜一憂している。そして、引いたことを誇り、引けなかったものに「持っておらんかー」と友情を破壊しかねい煽りを仕掛け続けている。40歳にもなろうというおれも、今『ワーフリ』の『涼宮ハルヒ』コラボのガチャで上々の成績を収め、昨日は引けていないメンバーに「カ・ン・タ・ンなんだよこんなの」というオタクにしかわからない煽りをキメて気分爽快といった具合だ。
経費で課金したガチャでは、胸を張って仲間たちを煽れない。
さらに、経費で課金したソシャゲは懐具合を超えて面白いかもしれないが、課金の痛みに鈍感になってしまうというリスクもある。真にソウルの乗ったガチャは、自腹の中からしか生まれない。
おれはそう考える。
適当にかっけえことを書いたけれど、そもそも、おれが『ワールドフリッパー』の記事を書いたとしたら、「このキャラは人権*1、天井*2待ったなし」とか書きそうだし、「〇〇万円の価値はある」とか書くだろうから、そんなものは商業ゲームメディアには載せられないだろう。どうも商業ゲームメディアというのは、ソシャゲの”課金圧”を避けて書く傾向があるようだ。許せん。
そんなわけで、ここで更新していく『ワーフリ』記事は、ガチャの話題から逃げず、大人気ないガチャ煽りもそのまま載せるスタイルで続けていく。
あくまで我々仲間うちの記録を面白おかしくまとめたものなので、くれぐれも真似して友人を失わないように注意してください。ガチャ煽りに百害あって一利なしなのは重々承知。でもそれが許される狭い世界があったとしたら……と流し読みしていただけると幸い。
『ワールドフリッパー』から逃げるな。